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INJURY PREVENTIONケガ予防

「成長痛だから大丈夫」は危険。ジュニアのケガ予防とコンディショニングの実際

2026-05-31 ・ 読了 約9

「うちの子、膝が痛いって言うけど成長痛だから大丈夫」——この言葉を保護者の方から聞くたびに、私は一度立ち止まってもらうようにしています。オスグッド・シュラッター病やかかとのシーバー病、疲労骨折は『成長痛』ではなく、繰り返しの過負荷による障害です。そして、その多くは適切なコンディショニングで予防できます。スポーツ整形外科での勤務経験を持つ立場から、ジュニアのケガ予防について保護者目線で解説します。

「成長痛」と「スポーツ障害」は違う

医学的な意味での成長痛は、特に原因なく夜間などに一時的に痛むもので、運動と直接の関係はありません。一方、練習や試合のあとに膝の下やかかとが決まって痛む場合、それは成長痛ではなく、骨の成長線(骨端線)に繰り返し負荷がかかって起きるスポーツ障害の可能性が高い。ここを混同すると、対処が遅れます。

代表的なのが、膝のオスグッド・シュラッター病と、かかとのシーバー病です。どちらも成長期に特有で、まだやわらかい成長線に、ジャンプや走行・キック動作の牽引ストレスが繰り返しかかることで痛みが出ます。

痛みの原因は膝そのものより、股関節や体幹の使い方にあることが多い。全身を診て原因を探る
痛みの原因は膝そのものより、股関節や体幹の使い方にあることが多い。全身を診て原因を探る

原因は「練習しすぎ」だけではない

障害の背景には、練習量の多さだけでなく、動作の質の問題があります。ジャンプの着地衝撃を膝や足首に集中させてしまう、体幹や臀筋が弱く下半身に過負荷が集中する、太もも前面が硬く膝下を強く引っ張る——こうした要因が重なって、特定の部位に負担が集まります。

裏を返せば、動作の質を改善し、硬くなった部分を整え、弱い部分を強化すれば、練習量を極端に減らさなくても障害リスクを下げられるということです。「休ませる」だけが対策ではありません。

PHV期——もっともケガが集中する時期

身長が急激に伸びるPHV(最大成長速度)期は、多くは男子12〜14歳、女子11〜13歳ごろに訪れます。この時期は骨の成長に筋肉・腱が追いつかず、柔軟性が一時的に低下し、協調性が乱れます。同時に競技の強度も上がるため、ケガのリスクが集中します。

この時期に必要なのは「もっと練習しろ」ではなく、「動作の質を守る」介入です。COREFIELDでは、身長の伸びや動きの変化を見ながら、負荷を一時的に落とし、可動域と動作コントロールの維持を優先する判断をします。

保護者が今日からできる3つのこと

①「痛い」を軽視しない

練習後に特定の部位が決まって痛む場合、我慢させず、早めに整形外科と、動作を見られる専門家に相談してください。早期対応が長期離脱を防ぎます。

②睡眠と栄養を優先する

成長期の身体は、練習中ではなく睡眠と栄養の中で作られます。十分な睡眠と、成長に必要なタンパク質・エネルギーの確保が、トレーニング効果とケガ予防の両方を支えます。COREFIELDでは栄養アドバイザーによる食育も行っています。

③「量」より「動きの質」を評価する

練習時間の長さで頑張りを測ると、子どもは無理を隠します。「今日の動きはどうだった?」「疲れは残っていない?」と問いかけ、自分の身体の状態を言葉にする習慣をつけてあげてください。自分の身体に気づける子は、長く競技を続けられます。

整える・弱いところを強化するコンディショニングは、ケガをしてからではなく、する前に
整える・弱いところを強化するコンディショニングは、ケガをしてからではなく、する前に
  • 決まった部位が練習後に痛むのは『成長痛』ではなくスポーツ障害のサイン
  • 原因は練習量だけでなく、着地・切り返しなど動作の質にある
  • PHV期はケガが集中する。動作の質を守る介入が必要
  • 睡眠・栄養・動作の質の3点セットが予防の土台

まとめ

成長期のケガの多くは、防げます。「成長痛だから」と見過ごさず、痛みのサインを早めに拾い、動作を整え、弱いところを強化する。この積み重ねが、10年後も元気に競技を続けられる身体をつくります。神戸・垂水区名谷/西区玉津のCOREFIELD PERFORMANCEでは、スポーツ医学ベースのコンディショニングで、お子さまが長くスポーツを楽しめる土台づくりをサポートします。

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この記事を書いた人

COREFIELD PERFORMANCE ストレングスコーチ 藤原一雄

藤原 一雄KAZUO FUJIWARA

ストレングスコーチ

NSCA-CSCS・NASM-PES・TPI-GFIを保有するストレングスコーチ。 総合スポーツクラブ・スポーツ整形外科での勤務を経て独立し、治療と運動の複合施設 COREFIELD PERFORMANCEを開業。契約クラブチームの帯同トレーナー・外部講師としても活動。 「整えてから鍛える」スポーツ医学ベースの指導で、ジュニアからチームまでを支えています。

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